
ガイド · ポイントカードの仕組み
スタンプカードとポイントカードの違い:どちらの仕組みを選ぶか
スタンプカードとポイントカードの違いは、レシート金額のばらつきで考えると選びやすくなります。お客様がほぼ同じものを買うなら、1来店1スタンプが最も説明しやすく確認も簡単です。金額の差が大きいなら、ポイントは多く買うお客様に報いますが、レジカウンターでルールと計算の手間が増えます。
スタンプカードとポイントカードの違いとは?
スタンプカードは、対象となる来店や購入の回数を数えます。決められた数のスタンプがたまると、たとえば10杯目のコーヒー無料といった特典がもらえます。ポイントカードは、お客様の購入額に応じて残高が増えていき、その残高を、必要ポイント数が決まった特典と交換します。
実務上の違いは3つの問いに集約されます。何を数えるのか、誰が計算するのか、特典までの距離がお客様にどれだけ分かりやすいかです。スタンプなら枠を見るだけで済みます。ポイントでは、1回の購入が何ポイントになるかという付与ルールと、必要ポイント数つきの特典一覧が必要です。
| 項目 | スタンプカード | ポイントカード |
|---|---|---|
| 数えるもの | 対象となる1回ごとの来店または購入 | 購入額や購入した商品に応じて増える数値 |
| お客様の見方 | 枠を見て「あと3つ」と分かる | 残高を読み、交換できる特典と見比べる |
| レジカウンターの作業 | 来店を確認する | 正しいポイントを計算または入力し、端数処理や返金にも対応する |
| 特典 | カードの最後に1つ | 必要ポイント数の異なる複数の特典が多い |
| 向いているケース | レシート金額が似ていて、来店頻度が高い | お客様ごとにレシート金額が大きく異なる |
| ありがちな失敗 | たまに来るお客様には長すぎる目標 | ポイントの価値が不明確、または特典が遠すぎる |
ポイントプログラムはどのように機能しますか?
ポイントプログラムは、開始前に2つのルールを書き出しておくことで機能します。1ポイントの価値と、各特典に必要なポイント数です。たとえば仮の店舗なら、「1ユーロにつき1ポイント、端数は切り捨て」「150ポイントで次回のお買い物が5ユーロ引き」といった具合です。お客様は購入のたびにポイントをためて、使うタイミングを自分で選びます。
計算は、レジやカード決済端末と連携していればシステムが行い、連携していなければスタッフが手入力します。後者の場合はルールをシンプルに保つ必要があります。商品ごと、または金額帯ごとに一ポイントなら暗算できますが、セント単位まで含めた一ユーロ一ポイントは難しくなります。ルールや達成条件から特典、有効期限まで、シートに何を記載するかは、ガイドポイントシートの作り方で解説しています。
1ポイントの価値を決める
1ユーロにつき1ポイント、商品1点につき1ポイント、金額帯ごとに1ポイントなど、スタッフが電卓なしで適用できるルールを選びます。
端数処理を書き留める
「ユーロ未満は切り捨て」や「5ユーロごとに1ポイント」のように決めておきます。端数処理がないと、セントが付くレシートのたびに確認が必要になります。
特典の一覧を用意する
近い目標から高い目標まで、必要ポイント数つきで2〜3種類の特典を用意し、それぞれの実際のコストも把握しておきます。
有効期限と訂正方法を決める
ポイントの有効期間と、入力ミスや返金があった場合の取り消し方法を決めます。
スタンプとポイントの比較:2026年の価格を使った2つの計算例
カフェでは、価格を見ればほぼ答えが出ます。イタリア企業・メイド・イン・イタリー省の価格観測所によると、ローマでは2026年8月のバールでのエスプレッソの平均価格が€1.24、カプチーノが€1.45でした。「1ユーロにつき1ポイント、端数切り捨て」なら、どちらも1ポイントです。つまりポイントカードもスタンプカードと同じく来店回数を数えるだけで、説明すべきルールが1つ増えます。カフェならスタンプで十分です。都市別のコーヒー価格はイタリアのコーヒー価格のページで確認できます。
ピッツェリアでは会計金額のばらつきが大きくなります。同じ調査では、ミラノのピッツェリアでの食事は9〜23ユーロ、平均14.50ユーロでした。この例では、特典を14.50ユーロ分の食事とし、10スタンプまたは140ポイントで提供します。ポイントは1ユーロにつき1ポイント、端数切り捨てです。下の表は、特典までに必要な来店回数と、それまでの総支出に対する特典の価値を示しています。
- スタンプでは、支出の少ないお客様ほど割合として多く還元されます。支出の多いお客様の6.3%に対し、16.1%です。
- ポイントでは、還元の割合は誰でも9.0〜10.1%に収まりますが、支出の少ないお客様は10回ではなく16回の来店が必要です。
- ほとんどのお客様が平均前後の金額を使うなら、スタンプのほうがシンプルです。手早いランチと大きなディナーが混在するなら、ポイントのほうが公平です。ただし、スタッフが毎回正しいポイントを入力することが前提です。
- 自店の価格でも同じ計算をしてみてください。1週間の最低・平均・最高の会計額で試します。メニュー価格ではなく特典の実コストを知りたい場合は、計算ツールをご利用ください。
| 1回あたりの支出 | スタンプ:特典までの来店回数 | スタンプ:支出に対する特典の割合 | ポイント:特典までの来店回数 | ポイント:支出に対する特典の割合 |
|---|---|---|---|---|
| 9ユーロ(記録された最低額) | 10 | 16.1% | 16 | 10.1% |
| 14.50ユーロ(平均) | 10 | 10.0% | 10 | 10.0% |
| 23ユーロ(記録された最高額) | 10 | 6.3% | 7 | 9.0% |
キャッシュバック、ランク制、プリペイドパス:その他の仕組み
スタンプとポイント以外にも、ポイントカードにはさまざまな仕組みがあります。目的はそれぞれ異なり、来店頻度に報いるもの、支出額に報いるもの、そして特典というより前払いのパッケージにあたるものがあります。報いたい行動に合う仕組みを選ぶために、知っておくと役立ちます。
| 仕組み | しくみ | 向いているケース | 店舗側に求められること |
|---|---|---|---|
| キャッシュバック | 支出の一部がクレジットとして戻り、次回以降の購入で使える | レシート金額が変動し、価格に敏感なお客様が多い | ユーロ建ての残高を管理し、利用できる最低額を決める |
| ランク制 | 多く使う、またはよく来店するお客様が、常時特典のあるレベルに上がる | ロイヤルティの高いお客様が多く、優先対応などコストの低い特典を出せる | 昇格・降格のルールを決め、継続的に見直す |
| プリペイドパス | お客様が10回分などのパッケージを前払いし、来店ごとに消化する | ジムのクラス、洗車、施術など、繰り返し利用するサービス | 前払い金と残りの管理が必要で、特典というよりサブスクリプションに近い |
| 友達紹介 | お客様の紹介で新規のお客様が来店すると、紹介したお客様に特典がある | 口コミで選ばれるサービス | 新規のお客様を識別し、双方への特典を明確にする |
スタンプカードが向いているケース
スタンプカードが向いているのは、どの来店も価値が似ていて、お客様がよく戻ってくる場合です。カフェのコーヒー、理容室のカット、洗車、テイクアウトのピザなどがその例で、ルールは一文で説明でき、スタッフは来店を確認するだけで済みます。
計算が不要なので、シフトごとに別の人がレジカウンターに立つ店舗にも適しています。業種別の具体例は、カフェ、理容室、ピッツェリア、洗車場のガイドをご覧ください。
- 来店ごとのレシート金額が似ている。
- お客様が毎週、またはそれ以上の頻度で戻ってくる。
- 最後の枠の横に書ける、分かりやすい特典を1つ用意したい。
- レジがプログラムと連携しておらず、レジカウンターで計算をしたくない。
ポイントカードが向いているケース
ポイントカードが向いているのは、お客様ごとに支出が大きく異なる場合です。食料品店、ワイン専門店、delicatessen(惣菜店)、コーンも1キロのパックも売るジェラート店などが当てはまります。来店ごとに1スタンプだと、サンドイッチを1つ買う人と1週間分の買い物をする人が同じ特典を得ることになりますが、ポイントなら特典は支出に比例します。
ただしポイントには、より厳密な運用が求められます。付与ルールが分かりやすいこと、特典が妥当な期間で届くこと、スタッフが正しいポイントを入力するか、レジが代わりに処理してくれることが必要です。特典の種類によって景品表示のような懸賞にあたるのではと迷う場合は、開始前にイタリアのポイントカード規則をお読みください。商品ごとのルールの例は、ジェラート店のポイントカードのガイドにあります。レシートの一部がポイント対象外の場合(薬局の医薬品など)、スタッフは対象となる分だけを入力します。例は薬局・パラファルマシアのポイントカードのガイドにあります。
- レシート金額がお客様ごとに大きく異なる。
- 近い目標から高い目標まで、必要ポイント数の異なる複数の特典を用意したい。
- 来店は少なくても、1回あたりの支出が大きいお客様がいる。
- ポイントを暗算しやすい、またはレジが計算してくれる。
ポイントかスタンプかを選ぶときによくある失敗
よくある失敗は、仕組みそのものではなく、レジカウンターでの運用とお客様への説明の仕方にあります。
- 端数処理のない1ユーロ1ポイント:セントが付くレシートのたびに議論になります。
- 特典が遠すぎて、たどり着く前にお客様がポイントを数えなくなる。
- 同じカードにスタンプとポイントを混在させ、お客様が何をためているのか分からなくなる。
- お客様がすでにスタンプやポイントをためているのに、約束した内容を守らずに仕組みを変更する。
- スタンプにもポイントにも有効期限が明記されていない。
- コストを把握しないまま特典を決める:特典コスト計算ツールなら、必要な来店回数にコストを割り振って確認できます。
Iterumでスタンプカードとポイントカードを使う
Iterumでは、すべてのプランでスタンプカードとポイントカードをご利用いただけます。スタンプカードでは、スタッフが対象の来店を確認します。ポイントカードでは、1ポイントの価値をお店で決め、スタッフがレジカウンター用アプリ(「Al banco」)で、カードのQRコードをスキャンするかコードを入力してポイントを記録します。Iterumはレシートを読み取らず、レジとも連携しないため、支出額から自動でポイントを計算することはありません。その機能が必要な場合は、POS連携を提供する2つのサービスを紹介したFedelyaとPasstasticとの比較をご覧ください。
Iterumの公開ページには、キャッシュバックやランク制の記載はありません。一方、Proプランからは、前払いの回数券を別のカードとして扱えます。お客様はいつもどおり店頭で支払い、来店のたびにスタッフが1回分を消化します。カードの種類はお客様を招待する前に選び、お客様がついたカードでは変更できません。ためはじめたお客様が、約束された特典を受け取れるようにするためです。別の仕組みを試すには2枚目のカードを作成します。有効なカードは、Baseが1枚、Proが2枚、Premiumが3枚で、詳しくは料金ページをご覧ください。
お支払い前にデザイナーでカードを準備し、7日間無料トライアルでお試しいただけます。本日のお支払いは€0で、お支払い用カードの登録が必要です。選択したプランは、解約しない限りトライアル終了後も継続します。
出典と方法
付与ルール、ポイント特典、業種別の例は、ご自身の店舗に合わせて調整していただくための仮定です。実在の店舗から集めたデータでも、推奨目標でもありません。計算例の価格は、MIMIT(イタリア企業・メイド・イン・イタリー省)の価格観測所による2026年8月の調査のうち、ローマとミラノのデータに基づいており、2026年10月16日に参照しました。来店回数と割合は、メニュー価格をもとにした当社の計算です。Iterumに関する情報は、公開ページと料金ページに記載された2026年10月16日時点の製品内容であり、来店数や売上の増加をお約束するものではありません。
本ガイドは法務・税務に関する助言ではありません。特典の種類に関する義務については、イタリアのポイントカード規則と、ご自身の会計士をご参照ください。イタリア国外では、各国の規則をご確認ください。
よくあるご質問
- カフェにはポイントカードとスタンプカードのどちらが向いていますか?
- 通常はスタンプカードです。カフェでは来店ごとのレシート金額があまり変わらず、お客様もよく戻ってくるため、「朝食1回につき1スタンプ」と一文で説明でき、スタッフが計算する必要もありません。
- ピッツェリアにはポイントカードとスタンプカードのどちらが向いていますか?
- 会計金額のばらつきによります。2026年8月のミラノのMIMIT価格では食事が9〜23ユーロでした。10スタンプで14.50ユーロの特典を出す場合、支出の少ないお客様には支出の16.1%、多いお客様には6.3%の価値になります。ポイントなら誰でも9.0〜10.1%に収まります。会計金額が似ているなら、スタンプで十分です。
- ポイントカードのポイントはどう計算しますか?
- お店が決めたルールで計算します。1ユーロごと、商品ごと、金額帯ごとに1ポイントとし、端数処理は文書にしておきます。プログラムと連携したレジなら計算は自動で行われ、そうでなければスタッフが手入力します。
- 同じカードでスタンプとポイントを併用できますか?
- おすすめしません。お客様が何をためているのか分からなくなるためです。1枚のカードには1つの仕組みにしましょう。両方必要な場合は、別々の2枚のカードを用意し、それぞれの対象を説明します。Iterumでは、1枚のカードは1つの種類に限られ、お客様がついた後は変更できません。2枚の有効なカードにはProまたはPremiumプランが必要です。
- ポイントカードのポイントに有効期限はありますか?
- お店が決めるルール次第です。最後の購入から12か月など期間を明記しておけば、価格や特典が変わった何年も後に残高を請求されることを避けられます。最初のポイントを付与する前に文書にしておきましょう。
- Iterumはレシートからポイントを計算しますか?
- いいえ。Iterumのポイントカードでは、1ポイントの価値をお店で決め、スタッフがレジカウンター用アプリでポイントを記録します。Iterumはレシートを読み取らず、レジとも連携しません。